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太極拳ってど〜よ!?

徒然エッセイ

空手の恩恵

投稿日:2007年8月18日

空手をやめてしまって久しい。
今の流派で中国武術や古武術を教わるようになっても、初めは空手も併せて練習していたのだが、しばらくすると完全に切り捨てた格好になってしまった。
やめた理由の第一は、太極拳を始めとする中国武術と空手は、似ているようでも身法や発力の方法が相反すると思ったことだった。
当時は、松田隆智さんの書籍を中心にそのようなことが書かれてあったし、ウチの先生もやはり同様のことを言っていて、練習中にも、
「空手の癖が出ている」
と注意されたりした。
空手を捨てなければ中国武術を身につけることは難しいと思うようになった。

ただ、空手を習ったおかげで助かったこともずいぶんあった。
現代空手は、武術的に見たら疑問が多いのかも知れないし、町道場で経験の浅い(?)先輩指導員に教えてもらうような練習だけでは本当の強さは身につかないのかも知れない。
しかし、少なくとも、必要に迫られた10代当時の僕にはそれで充分だったし、実際にケンカの役にも立った。
もちろんうまくいったこともあれば、いかなかったこともある。
そんなこんなも含めて、貴重な経験だったと思っている。
しばらくはそれらを中心に話を進める予定だ。

その前に、
当時の僕のことをちょっと書いておく。

中学時代、空手を始めて、ほどなくサイクリングも始めた。
ロードレーサータイプの自転車で毎日何十キロも走り回った。
休日には大阪市内から河内長野にある関西サイクルスポーツセンターという自転車の遊園地みたいなところまで行った。
片道100キロ以上はあるだろう。
行きはゆるやかな登り坂が多い。
河内長野の駅に着いてからがまたしんどくて、小さい山を1つ越え、2つ目の山の上にこの施設がある。
初めて自転車で行くのに挑戦したときは、行きだけで10時間くらいかかった。
何度もへたばりながら、陽は沈み、暗くなって閉園後にようやく着いて、家に帰ったのは深夜だった。
それが、慣れてくると行きは3時間弱、帰りは2時間半で帰ってくるようになった。
しかも、サイクルスポーツセンターまで往復するだけではなく、園内の起伏のあるコースや競技用トラックの初心者コース(傾斜の無い内円)を走ったりするのだから、当時はかなり足腰が強かった。

空手と自転車のおかげか、走るのも速くなった。
小学校のときは鈍足で、50メートル走はクラスでビリから数えた方が早かったのが、中学3年のときには6.7秒になり、クラスで2番になった。

そして走り高跳びが特に得意で、ベリーロールという跳び方で記録が185cm、正面跳び(別名ライダーキック跳び(笑))でも175cmを跳んだ。
当時の身長が172.5cmだったので、自分の頭以上だ。
走り高跳びでは通っていた中学校内で1番だった。
但しタイ記録者がもう1人居て、そいつは身長が180cmほどあった。
そんなわけで中学3年のときに校内の陸上競技大会では走り高跳びで出て、そいつと争った。
しかし2人とも調子が悪く175cmまでしか跳べず、180cmを失敗した。
記録の185cmは、2人とも体育の授業中に何度か成功したことがあるだけだったので、この日はとてもそんなところまではいけなかった。
延長で勝敗を決めるとき、相手が180cmを跳べたので、僕は2位。

あと、前にも書いたが、拾ってきた瓦を割っていて、拳は硬くなっていた。
鉄棒が好きで、休み時間によく蹴上がりや連続逆上がりをやっていたので、腕の力はあまり無いものの握力は強かった。
握力は、中学では計った記憶が無いが、高校3年のときの計測で左65kg、右60kg。
ついでに言えばその時点で背筋が168kgだった。

本格的にスポーツを続けている人に比べれば特に自慢できるほどではないが、まあまあの身体能力ではなかったろうか。

欠点や弱点としては、まず体が固かった。
今でも固い。…というか今はもっと固い。。(^_^;)
また、腕の力が弱く、腕相撲ではあまり勝ったことが無かった。
それから持久力が無かった。
自転車で多少は向上したものの、学校でやる長距離走では完走するのがやっとで、やはりビリから数えた方が早かった。
今さら親に文句をたれようとも思わないけど、やはり子供の頃から朝メシを食わない生活をさせられたのが大きかったような気がしている。

改めて書くが、空手をやっていた14~18歳頃の僕は、身長172~175cm、体重60~63kg。
中肉中背でやや細身だ。
しかし見かけよりも力があり(足腰が強く)、運動神経も割といい方だった。
そして小さい頃からちょっとくらいはケンカ慣れしていた部分もあったので、空手はシンプルで、すぐに役立ったという印象がある。

このあと幾つかの記事は、そんな恩恵話になる。
もちろん、感じた限界や問題点もあるので、あとで太極拳について書くことにも関わりを持つ内容になるはずだ(たぶん)。

 

以下、コメント

旧ブログからの移転にあたり、掲載当時のコメントはこの下に“引用”のかたちで付けておきます。管理人からのレスは囲みの色を分けてわかりやすくしておきます。
なお、現在はコメント機能は使用しておりません。ご意見、ご感想等はメールにてお願い致します。

こんばんは。
色々読んだんですけど、なんかすごいと思いました。
自分は柔道をやってるんですけど、なかなか気が強くなれなくて、情けなくなってきます。やれると思ったときはできたりするんですけど、やっぱびびっちゃいますw
喧嘩の時の緊張感は忘れられません!
喧嘩は自分のためにするっていう意味が深く感じました、
これからも頑張ってください!

Posted by judo at 2007年09月03日 01:31

>judoさん
コメントの承認とレスが遅れてすみません。
このブログって、ログオンしただけでは新規コメントがあったかどうかわからないんですよ。
今日気がつきました。。(^^;ゞ

喧嘩って恐いですよね。
今書いている少年時代の喧嘩は、そのときはそのときなりに悩んでいても、大人になってからほど恐いとは思っていなかったのかも知れません。
体が成長すればするほど、勝っても負けてもタダでは済まないようになってきます。
また、社会的なルールも絡んできますので、色んな意味で簡単ではありません。
我慢する懐の深さ、事なきを得るために謝る勇気、その場は負けても最終的に勝つ狡猾さ、も、大人の武術家として重要なファクターでしょう。
そんなことも含めて、これからも書いていくつもりですので、またよかったら覗きに来て下さい。(^_^ゞ

Posted by hide at 2007年09月06日 19:00

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