いつまでも腰が重いままでは進まないし、いい加減書き始めようと思っている。
それで、メモしておいた2ちゃんねるで見かけた僕に対する中傷発言や、今までに削除したこのブログへのコメントなどを整理しかけたのだが、記憶にある中で見つからない分が少しある。
この件については、それをもうちょっと探してみてから書くことにする。
なのでそれは一旦置いて、ひとまず近況など。
今年5月、GWのことだが、前に習いに来ていた“H君”が会いに来た。
確か去年の正月に年賀状をくれて、
「また会いに行っていいですか?」
というようなメッセージが書かれてあったので、お返しの年賀状に、
「いつでも遊びにおいで」
と返事を書いておいた。
けれどそのまま音沙汰無しだったので、放っておいた。
すると今年もまた年賀状を送ってきた。
去年の僕の返事に対する返事が書かれていたので、僕は苦笑。
「一年越しの返事だね」
と言いつつ、また一応返事を書いた。
相変わらずわからんヤツだ。もしこのまま何も言ってこなければ、来年は年賀状をよこしても返事は書かないでおこう、と内心思いつつ。
そして4月末頃になって、突然連絡が来た。
GWに会いに来たいとのことだ。
H君は家が京都寄りで、ちょっと遠い。電車で来れば乗り継ぎ約1時間半。
一瞬、ミナミまで出て行ってやろうかと思った。が、やめた。
彼のことだ。ドタキャンされたりしたら嫌だし、こっちまで来させることにした。
「藤井寺まで来るなら、いいよ」
――と。
けれど僕は、ちゃんと来れば奢ってやるつもりでいた。
H君は、前に言っていた資格試験はまだ取れていないが、就職は出来たのだそうで、その就職祝いがてらというのもあって。
それにH君は前に、入会金と2ヶ月分の月謝を僕に払ったが、稽古には2ヶ月のうち結局2回しか来なかった。ろくに指導らしい指導もしていない。
だからと言って、もちろんそれは相手の都合だし、奢ってやる義理は無いのだけど、まあ自分で言うのも何だが、そういうところが僕の甘いところだ。
当日、H君はきちんと先に着いて待っていた。
僕は気を良くして、駅前商店街の中の、顔見知りの“Y店”に向かった。
店の主は僕より少し年上で、“K真流”という空手を教えている。
ところがそこが閉まっていたので、ひとまず別の居酒屋に入ったのだが、ほどなく混み始めると周りに煙草をスパスパ吸っている喫煙者が多くて、それが鬱陶しくて出ることにした。
もう一度Y店に行ってみると開いていたので、そこで飲み直し。
Y店は昼から開いているはずだったのだが、このほんの数日前に、曜日によっては夕方から開けることにしたらしい。
H君には、何故今頃訪ねてくる気になったのかを聞いた。
すると、また習いに来たいと言う。
(は?)
僕は内心、嘘だろうと思った。
いや、嘘じゃ無かったとしても、この子が続くわけがない。
でもまあ、来るなら来ればいい。ダメ元でH君に話を合わせてやり、
「もし今度続かなかったら、後はもう知らないよ」
と言っておいて、あとは雑談。
Y店に移ってからは、テーブルが広くて居心地が良かったのと、ほどよく酔いが回ってきたのとで、時間が経つのも早く、あっという間に午後9時を回った。
結局10時あたりまで居ただろうか。当初の予定通り僕が勘定を払って、出た。
…ただ、僕はちょっとH君に失望した。
一軒目の店ではすぐに出たので金額は大したこと無い。移動するときに「ひとまず出しとく」と言って僕が出したのだが、H君は出そうする素振りも無かった。
二軒目(Y店)でも同じくだ。まあ、出るときに「今日は奢ってやる」と言って僕が払ったのだから、それはいいのだが、礼も言わなかったことだ。
(やっぱりこいつ、ダメだな。稽古も絶対来ないだろうなぁ…)
と思った。
まー酔っているせいかも知れなかったし、僕も特に何も言わず駅まで送って別れたが、次の日にお礼メールもよこさなかったら、どうせ面倒なヤツだから教えるのも断ろうかという気になっていた。
そして案の定、次の日もそれ以降もメール一つよこさず、そのままになった。
それにしてもよくわからん。
H君が習いに来たのは4年も前だ。そしてこの前会ったとき、
「先生にはせっかく引き留めていただいたのにあのときはやめてしまいまして…」
と言っていたが、僕はすかさず、
「いやいや、引き留めてない。そんなことは言ってないぞ!」
と否定した。
H君は、資格試験を取りたいから、1年かもっとか、とにかく長期間休ませて欲しいと言い出し、その間も月謝を払うと言うので、僕はそれなら一旦やめろと言ったのだ。
その上で、ちょっと諭すようなことも言ったが、それは引き留めたのでは無い。
何で記憶をいつの間にか自分勝手に改ざんしてるんだ。
そんなヤツだから、おかしいのだろう。常識が無いのだろう。
そう思うしか無い。
ただ、腹が立つというほどのことも無い。
今までの経緯からH君をそういう人間だと僕が判っていなかったとしたら、それは僕が馬鹿だということになるだろう。
そういうことは判った上で、それでもわざわざ会いに来てくれるのは嬉しいという気持ちもあったので、前にもらった金を半分くらいは返してやるつもりで奢ってやる気になっただけだ。
僕が習った師匠たちなら、絶対にそんなことはしないだろうけれども。
さて、話変わってその後。
5月末頃、他会主催者の男性Nさんからコンタクトがあった。
HPにある写真を見ると同系の太極拳のようだ。
と思いつつ、メールでのやりとり後、直に会ってみたら、僕が習っていたS先生の昔のお弟子さんだった。
入門時期は僕よりたぶん1~2年早いと思うが、習っていた期間はご本人が言うよりちょっと短そうだった。
このNさんがやめた時期は僕がT先生の元を一旦去った時期とほぼ同じで、Nさんのウチでの知識はそこで途切れていた。
つまり、それまでは余所と大して変わらないことをやっていたのが、ガラリと変わって、力の鍛錬のサワリをやり始めた頃。
僕がその時期に混乱したことは前にも書いたが、Nさんはそういう鍛錬をほとんどしないまま、何かの事情でS先生のところを去ったらしい。
しかも、その後Nさんは、あちこちの流派を訪ねたり、交流したりして、昔習ったものを独自のものに改変してしまった。
正直言うと僕的にはちょっとガックリ来てしまった。
と言うのは、特に「武壇」の人との交流で、武壇のやり方を取り入れたという、そのやり方が、どうにもしっくり来なかったからだった。
…これについては、また改めて、気が向いたら書くことにしよう。
Nさんとは2回会って、その後はまた一緒に練習しようということになっていたのだが、7、8月にNさんの仕事が忙しくなって、それ以降でないと時間が取れないとのことだった。
また連絡をくれるとのことだったが、そのままになってしまっている。
ただ、Nさんと練習するにしても、拳法の考え方が違い過ぎて、いい交換教授が出来そうにない。
Nさんは従来の、松田隆智さんや雑誌『武術(うーしゅう)』などの影響下の拳法をやっている人たちの考えに近い。
いかに昔のこととは言え、とてもS先生のお弟子さんだったとは思えないほど、他派の浅い理屈を受け入れ過ぎている。
誤解の無いように補足しておくが、他派の理屈がすべて浅いと言っているのでは無い。
Nさんが余所の誰かから習って取り入れている部分のことを「浅い」と言っているのだ。
そしてそれを秘伝のように思って後生大事にしてらっしゃる。わざわざ否定するような方向のことは伝えにくいではないか。
まぁ、この話は簡単に説明できないし、一旦ここまでとする。
それから、今月後半、Iさんという男性が「体験入門」に来た。
僕より少し年上の人で、少し前まで余所で正宗太極拳を習っていた。拳歴10年だ。
嬉しいことにIさんはこのブログの読者で、かなり前から読んでくれていたそうだ。
そしてIさんは好意的な理解者で、2ちゃんねるでの中傷やこのブログにアンチな書き込みをしてきた人のことも話したが、概ね僕の考えに同調してくれた。
肝心の武術については、僕の説明に「目から鱗」みたいな反応を示してくれて、結果的に入門することになった。
「今まで習ったことも無駄とは思っていません。それがあったから、今日説明してもらったことも理解でき、価値を感じることができたのだと思います」
というようなことを言いながら。なかなか出来た人だ。
10月から稽古を始めることになっているが、第1回目は早くも今週末だ。
まー大体こんな感じ。
次回は、そう遠くないうちに、冒頭の件を書くと思う。