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太極拳ってど〜よ!?

徒然エッセイ

第二期修行21:最初の年越し稽古

投稿日:2018年1月25日

年越し稽古

S先生からのお誘い

忘年会も終わり、その後のS道場での稽古日、S先生が僕のところに近づいて来て、こんなふうに誘ってくれた。
「おい、お前さん独り身やろ。大晦日とか何か予定あんのか? 俺ら年越し稽古するからよ、来えへんか? 来いや?」
当然僕は二つ返事。
「はい、行きます!」
毎年大晦日には、稽古に来れる独り身の者中心で集まって、年越し稽古&飲み会をするとのことだった。

それにしても、よく大晦日に会館を貸してくれるものだ。
管理をしていたのは近所の老夫婦だったが、そのせいで戸締まりに出て来なければならないだろう。
ご夫婦の家と会館とは、ほんのわずかの距離とは言え、年の瀬でくつろいでいたい時間だろうに……。
などと思いつつも、もちろんこちらは有り難い。
僕が太極拳教室で借りていたウチの近所の会館なんか、町会が神経質でうるさかったから、こんなふうに融通が利くのが羨ましかった。

当日の稽古

参加者は、S先生は当然として、I上君、S木君は確実に居たと思う。
あとは記憶に自信が無いが、たぶんI内君。
それ以外にもう一人くらい居たような気がするが、とにかく僕を含めて5、6人だった。

稽古内容は普段通りだが、人数が少ないので一つ一つ丁寧に教えてもらえた印象がある。
特に僕の場合、S先生は、T先生が居ないところでは大抵何か一つ二つ教えてくれることが多かった。
もちろん道場では他のお弟子さんもその場に居るので、みんなはすでに知っていることがほとんどだったと思うが、S先生が、
「あ、そうや。こんなん知ってるか? Tに教えてもろうたか?」
などと言って思い出したように何か出してくると、他の人も知らない場合があったようで、「そうだったのか!」みたいに少し目を丸くしていることもあった。

S先生に教わることに関して

ついでに書くが、これよりもっとあとで、S先生と個人的に一緒に飲む機会がちらほらあるようになってくると、僕はそういう二人きりの場では、こちらから教えを乞うようなことは、なるべくしないようにしていた。
それは、自分の直接の師匠では無いからというのもあったが、この当時は、
「充分な謝礼を払っているわけでもないのに色々教えてもらうのは気が引ける」
――という思いもあったからだ。
一緒に飲むときはほぼ僕が払っていたが、それは普段の月謝が少ない分のフォローのようなつもりだった。

ただ、初めてS先生と道場以外で会ったときには、鍛錬に関する初歩的なことを質問して、ちょっと教えてもらったことがあった。
それをSNSの日記に書いたら、T先生から、
「そういうことは他のお弟子さんたちに対して悪い。フライングになる!」
と怒られた。
しかし僕は、これについては「違う」と思った。
僕だっていきなり突っ込んだことを教えてもらおうなんて、虫のいいことは考えていない。そこは心得ている。
その上で僕が質問することなんて、下位のお弟子さんでも十年や十五年以上やっていたりする中では、大したことではないだろう。
――そして、
僕が聞いたからと言って、S先生が教えてくれるとは限らないではないか。

要は、嫉妬しているのだ。

それが、自分の弟子がS先生になびくのが面白くないのか、それともS先生を取られるみたいで嫌なのか、どちらなのかは、よくわからない。
両方だとしても、どちらの思いが強いのか。
はたまたそれ以外の理由があるのか。

何にしても、T先生がそんな思いを抱くのならば、僕をもう少しまともに扱ってくれれば良かったのだ。
そうすれば僕だってT先生へもきちんと配慮しただろう。

また、日記に書いたのだって、そういうことがあったと書くことで、周りに配慮する意味もあった。
陰でこっそり教えてもらっていると思われないように、わざわざ知らせるように書いたわけだ。
それでも誤解されるとすれば、そういう心の狭い人のことは気に留めないでおこうと思っていた。
すると真っ先に反応したのがT先生……というわけだった。
こちらの意は汲まず、子供同士で「どっちに付くんだ?」みたいな態度。
(幼い人だな……)
――と、僕は思っていた。

まあ、それはもう少しあとのことなので、話を戻して――。

この頃になると多少は場に慣れてきていたが、まだ溶け込んでいるとは言えない。
そんな中で、S先生が声をかけてくれることが僕は有り難かった。

年越し飲み会

居酒屋F

場所は、先生たちが稽古後にいつも兄弟弟子同士で飲みに行く、S先生の行きつけの居酒屋Fだった。
店の画像をネットで検索してみたら、あった。
前にT先生が勤務する学校近くのパン屋の画像をアップしたこともあったが、いずれもこんな小さな店の画像さえ見つかるのだから、便利な世の中になったものだ。

居酒屋F

(※屋号にはモザイクをかけてある)

ちなみに、先生たちが金曜日の稽古後に寄るときには、T田さんとT先生は飲まないらしい。
T田さんは元々飲めない質だと言っていたかな。
T先生は仕事(学校)から一旦帰って車で来ているので、飲めない。
TKさんは、酒は飲めると思うが、TKさんも車だったかも。
そのTKさんも途中からは出席率が悪くなったので、3人だけのときはS先生だけ一人飲んでいる状況で、そういう意味では、金曜日はイマイチ面白くないとのことだった。

中の画像もあった。ちょうど、いつも僕らが使っていたお座敷の写真だ。

居酒屋F 座敷

写真は大人数の宴会用にテーブルを並べてあるようだ。
かなり大雑把だが、店の見取り図を描いてみた。
店に入るとまずカウンター席。そこは寿司屋のような店内を思い浮かべてもらえるといい。
奥の座敷は、普段は下図のようなテーブル配置だった。

居酒屋F 見取り図

店は60代くらいのご主人と、長く勤めていそうな40代くらいの店員が、2人で切り盛りしていて、あとはアルバイトのような店員が1~2人、居たり居なかったり……。
飲み代は大阪の下町ということもあって、安い。
軽い量の品が数多くあるのもいい。
カウンターは割と賑わっていたが、座敷を利用する人は少なく、長居しやすくて、僕はその後もこの店が気に入っていた。

この日の会話

実はよく憶えていなくて、書くことがあまり無いのだ。
ただ、先ほどのT先生のことも、この店のことも、あとに繋がってくるので書いておいた。それはまたいずれ……。

憶えていることを少々書こう。

忘年会のときもそうだったが、僕は慣れない場所で飲んだり、慣れない人と飲んだりすると、特に緊張しているわけでもないのに、最初は赤くなることが多い。
まー少なくともくつろいでいる状況ではないのかな……。
そしてこの頃は、鍛錬を始めてまだ間が無かったから、稽古後には体が疲れて弱っているせいか、赤くなったりまだらになったりして、しんどいことも多かった。
この日もあまり飲めなかったように記憶している。
また、こういう飲み会で他のお弟子さんに、
「hideさん、顔真っ赤ですよ」
と言われたことも何度かあった。
けれど僕は、飲めるときにはそこそこ飲める。
赤くなるときの一山を越えれば。
最初から赤くならずに飲めるときは、すんなり何杯も飲める。
あと、年数を重ねて、体が鍛えられてくると、稽古直後でも割とよく飲めるようになっていった。
何せ、普通に飲めば一人3千円もあれば充分飲み食いできるこの店で、S先生とほぼ同じペースで飲んで、払いが1万5千円以上になったことも何度かあったくらいだから。

場が温まった頃、S先生が僕に尋ねた。
「どや、K拳の鍛錬は?」
質問が漠然としているけれども、まあ言いたいことはわかる。
「あ、はい。そうですね、しんどいですね。僕なんか年取ってからやから、力もつきにくくて、ホントしんどいです。でもこの鍛錬はいいですね」
「そやろ! わかるか!」
まだあまり会話として成立していないというのに、S先生はそれだけでちょっと嬉しそうだ。僕は続けた。
「まあ、まだK拳そのものも判っていませんし、何がどう判るかというのは答えられませんけど、力が必要なことはT先生と再会する前から感じていましたから、ああ、やっぱりそうだよな、って感じですね……」
S先生共々他のお弟子さんたちも、飲み食いしながら軽く頷いている。
「……ただ、なるべく体を大きくせずに力をつけたいんですよね」
これにはI上君とS木君が即座に反応。
「それは無理ちゃいますかねぇ。みんな体、大きくなってますからねぇ」
S先生もこれに乗る。
「オレもそう思う。力をつけるっちゅうことは筋肉量を増すということやからな!」
僕もこの一年ずいぶん考えたし、T先生とも何度か問答したので、こういった反応は予想できていた。
「でもI内君なんかは、あの体であれだけの力がありますよね」
「…………」
「僕の場合、若い頃より今の方が明らかに力はありますけど、走るのも飛ぶのも、そういう力はガタ落ちと言っていいくらい落ちていますよ。それは年齢的な衰えもそうですが、体が重くなった分に足腰がついて来れていないことも大きいと思うんです」
けれどI上君やS木君は、そうは思わない。
「いや、でもhideさん、僕らは特に自分で重いと感じませんよ」
「えっ、そうなの?」
僕は意外だという反応をしてしまったことを後悔して、そのあと言葉を濁した。
けれど、体が重くなると、その分もまた脚力が必要になってくる。
なるべくスピードを落とさず、力も発揮できる、ほどよいバランスがあると、僕は思うのだった。
そんなことを少し付け足すと、S先生も、
「まあ、それはそうかもな」
という程度には同意して、他の人も黙ってしまった。

ちなみに、引き合いに出したI内君については、彼はこの何年かあと、体を絞るのに懲り始めて、食事制限やら健康食やらで、体脂肪率10~11%というくらいまで落としたことがあった。
体重は、ただでさえ軽い状態から4、5キロくらいは落ちたのだったと思うが、そのときはさすがに力もガタ落ち。
また、体が軽すぎるせいで踏ん張りが利かなくなってしまって、何がしたいんだという感じだった。

ちょうどいい体格とは

僕が思うちょうどいい体格は、BMIの標準より数キロ程度重いあたり。
但し、筋肉で重くなっていてこのくらいであること、そして、その体重でも敏捷に動ける充分な脚力があること。
体脂肪率は少ないに越したことはないが、プロ格闘家ではないのだから、せいぜい20%以内で自分の体を「重い」「しんどい」と感じなければいいと思う。
例えば僕の身長175cmなら、体重的には70kg前後というあたりかな。
これで体を鍛えていて体脂肪率が20%以下なら、そう重く感じないと思う。

今の僕は、かなり超過してしまっている。
というか、S門下に居た頃から徐々に肉が付いてきて、やはりS先生や他の人たちが言っていたように、体が大きくなってしまった。
まあ、すでにもう年だったから、あまりストイックにどうこうしようとは思っていなかったせいもあるのだけれども。
それでも、多少は気をつけていたから、それさえも怠っていたらもっと増えていたかもしれない……。

それと、僕の場合は、T先生と再会した時点で70キロくらいだったが、その頃は体が鈍っていてその体重だったから、すでに「ちょっと重いなあ……」と感じていた。
そして70キロ台後半になってくると、膝がちょっとしんどい。
普段いちいち自分を重いと感じるわけではないし、そういう意味ではI上君やS木君の言う通りだけれども、動作はのっそりしてくるし、何かにつけ「ヨイショ!」と口にすることも増える。
つまり、少なくともこのときの彼らは、自覚が無かったのだと思う。

ただS木君は、僕がS先生とマンツーマンで稽古するようになってからあと、さすがにしんどいと感じるようになったのか、ダイエットしてかなり体重を落としたらしい。
僕はその頃には他のお弟子さんと顔を合わせることが無くなっていたから、どれくらいになったのかは、よく知らないのだけれど。

まとめ

年越し稽古はこのあとも毎年続いた。
そう言えば前半の稽古だけ来て年内に帰る人も居たような。
僕は在籍中、哀しいことに一度も欠席したことは無かったと思う。

S先生は気まぐれな人で、飲みに行った先で、面白くなかったり、ちょっと気に入らないことがあったりすると、すぐにお開きになることもあった。
まあ、気を悪くしたままダラダラ飲んだり、誰かを叱りつけたりということは無かったから、そういう意味では自制が利く人だったが、最初はちょっと戸惑った。
年越し飲み会では、最短1時間程度でお開きになったこともあったと思う。
まあ、そういうことに出くわすようになるのも、もう少しあとのことだが、とにかくこの日はそこそこ飲んで、たぶん2時半か3時くらいにお開きだったと思う。

年明けは10日前後に、S先生のお誕生会を兼ねた新年会。

何だか飲んでばかりの流派だったとも言えるような……(笑)

<<2018/09/02>> 記事の一部変更について

冒頭で書いている人のHNについてですが、今年4月末、この人からメールをもらい、HNは本名であるとのことだったので、「●●」に変更しました。また、その人に関する記事『年末にもらったメール』の方でも同様に変更しています。
最初はアルファベットのイニシャルに変更するつもりでしたが、色々あってこのようにしました。
なお、本文にある、
『しかし――左派で、韓国・朝鮮シンパで、本を書いているような人が、老人ホームを経営していたりしたら、何だかちょっと気味が悪い気もするなあ。』
という部分は、この記事を書いた時点で、

  • 名前を(本名ではない)HNだと思っていたこと
  • 本の執筆・会社経営者の本人とは思っていなかったこと
  • 実在の人物の名をHNにした理由を推測して書いた部分があること
  • そういう人物を思い浮かべた場合の印象を述べたこと

――などがありました。

少々不用意なことを書いてしまった感はありますが、差別的な意味で書いたものではありません。
私としては、日本人でありながら反日的な活動を行っているような左派や、反日的な思いを抱きながら日本に住んだり活動したりしている外国人に対しては、あまりいい印象を持っていません。
もしそういう人であれば――という意味なので、それに該当しないなら、この言葉はその人に当てはまりません。
また、一旦書いたものを、安易に変更したくはないので、文章はこのまま残します。
これについては、お知らせ記事『昨年末にもらったメールの件で』もご覧ください。

<<2018/09/09>>記事の一部変更について
冒頭、別記事に触れている部分を削除しました。該当記事の内容をまるまる削除したため。
また、上記9月2日の『記事の一部変更について』の文章の中で名前に触れている部分を「●●●」としました。
これに関しては、お知らせ『昨年末にもらったメールの件で 2』をご覧ください。

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