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太極拳ってど〜よ!?

徒然エッセイ

2対1 Part 1

投稿日:2007年10月4日

高校1年から3年まで、執拗にカラんで来る2人組が居た。
それがN浦とK戸だった。

入学したばかりの頃、前項で書いたように極真クン他何人かがカラんで来たが、僕は喧嘩にならないようにのらりくらりと交わしていた。
それでも、手を出されたらやるしかないと内心覚悟していたのだが、幸いその連中は退学して姿を消していった。
だがN浦とK戸だけはその後もしつこくカラんできた。
僕が極真クンたちに、
「停学や退学になると困るから勘弁してや」
などと言っているのを見て、ヘタレ(臆病者)だと思ってなめていたのだろう。
ただ僕は、普通の気弱そうなヤツとは違って、物怖じしないし、対等に話す。
同い年なのだし当然だろう。
しかしその態度が、N浦やK戸にはエラそうに見えて気にくわない。
「あいつ、喧嘩もようせん癖に、なんやあの態度は…?」
ってなもんだ。
2人からすれば僕は分をわきまえないヤツで、一度締めてやらなければならない相手だったのだろう。
あるときは登下校の道々、あるときは休み時間、あるときは放課後…。
僕を見かけると寄ってきては、そばで何やらぼそぼそとしばらく言い合う。
最初は僕に話しかけるのではなく2人で会話するといった感じだが、内容は僕への嫌みや悪口だ。
僕が少しでも反応すると、今度は直接こっちに言い始める。
一つ一つをいちいち憶えていないが、とにかくねちっこく、僕を怒らせて喧嘩になる口実を作ろうとしている感じだ。
そして、
「お前、〇〇やと思ってエラそうにすんなよ」
というのが決まり文句。
〇〇とは僕が住んでいた大阪市内の〇〇区だが、それほど悪名高かったのか…(笑)
僕がその〇〇区から来ていることを警戒して、自分たちから強引に喧嘩に持ち込もうとはしていなかったのかも知れない。

まー、上記からも大体わかるように、2人は大して強そうでもない。
N浦はノロマそうなデブで、K戸はシャブ中のチンピラみたいに頬がこけたヤツだ。
性格の悪さが顔に出ていて、目つきも人相も悪い。
中学時代にもよく居た、不良グループに入っていても1人では何もできないタイプ。
(つまらんヤツらめ…)
と思いながら、僕はほとんど相手にしない。
それがまた、2人にしてみれば気にくわない。
そして、疳にさわるという単純な好き嫌いもあるだろうが、僕のことをインネンつけやすく勝てそうな手頃な相手とでも思っている感じだった。

ちなみに、“不良グループ”なんて言葉を使っているが、S中グループは、もう少し妥当な表現を探して言うなら“ガラの悪いグループ”といった感じか。。
リーダー格のS中は、普段は特に凶暴なヤツというわけではなく、入学当時にK江と喧嘩した以外、学校内で特に問題を起こしたことは無かったと思うし、勉強も僕より真面目だったくらいだ。
そこは僕の方がよほど不良だったろう。
(※S中やK江については前項 2007/09/28『高校デビュー』参照)
ただ、まぁ、それなりに気合いの入った格好はしていた。
髪はオールバック、こめかみの少し上あたりは剃り込みを入れ、眉も細く剃っていて、ガクランは襟が高くて裾の長い長ランを着ていた。
いかにも暴走族のリーダーみたいな風貌だ。
他の連中もそれぞれ長ランやら短ランやらボンタンやら…といった格好だ。
K江は特に不良っぽい風貌やスタイルというわけではなくて、貫録があって、不良に見えるタイプだ。
髪はリーゼントで、いつも平べったい櫛で髪を整えていた。
そしてこの2人は、別に僕にカラんでくるわけではなかった。
考えてみれば、強いヤツやリーダー格のヤツは、いちいちそんなに好戦的ではないことの方が多いと思う。
引けないときはあるにせよ、普段は、カンタンに吠えることのみっともなさも知っているし、上位に居ればこそ負ける怖さも知っている。

ところで。
2年の終わり頃だったと思うが、僕も少しばかりガクランに金をかけて(特注では無いが)、いわゆる“ええカッコ”するようになった。
同じ科にU田というヤツが居て、勉強はそこそこ、空手をやっていて、運動神経が良くて、面白くて、男子にも女子にも人気があった。
リーダーというタイプではないがクラスの中心といった感じだ。
昔の、デビュー当時の世良公則に似ていて、スラッとしていてなかなかカッコよかったので、男子の中にもU田を意識して真似する者が何人か居た。
僕はそのU田が着ているガクランが気になっていた。
長ランや短ランのようにいびつな服ではなく、スタイルが良く見えるような、U田の体型に合ったかたちで、袖が折り返せるようになっていた。
そういうのを僕も欲しくて、当時、新大阪のセンイシティーというところにあった学生服専門店に行き、上記に近いのを探して、買った。

買ったのは中ランだった。
中ランと言えば裾が膝上太股あたりまでだが、僕が買ったものは短めで、股下が隠れる程度の長さだ。
一見、中ランには見えない。
腰が少し絞ってあったが、この程度なら学校で咎められることもないだろうと思った。
ただ、初めて自分で好みの学生服を買いに行って、ちょっとテンション上がっていて、結果的には不良から目をつけられるような出で立ちにはなってしまった。
と言うのも、襟は気持ち程度高めだったし、襟に付けるカラーにはドラゴンの絵、裏地には鷹と虎の刺繍、袖のボタンは4つボタン(通常は2つ)だった。
また、袖は折り返せるように、ボタンを外すとチャックが付いていて、その他、隠しポケットなどもあった。
僕はそのガクランを、詰襟を外し、前ボタンを2~3つ開けて、袖を折り返して着ていたのだが、早速N浦とK戸のデコボココンビは、
「お前、ナニええカッコしとんねん!?」
とイチャモンをつけてきた。

何故こんな格好になったのかというと、気分転換したかったからだ。
彼女とはくっついたり離れたりを繰り返したが、別れるときには毎回、次は無いと思って暗くなった。
また戻って来るのを期待したときも一度や二度はあったが、さすがに疲れてきた。
そして学校も面白くなかった。
前項で書いたようなこと以外にも、幾つかの人間関係に疲れた。
端的に言えば、バカばっかりに見えた。
勉強ではサボッてばかりいる僕の方がよほどバカだろうが、人に対する優しさや物事への理解力という点で、考え方が画一的で偏っている感じがした。
中学のときにはいろんなタイプの人間が居たのに、さすが落ちこぼれ学校、物の考え方においても偏差値の低い人間ばかりが集まっていると思った。
もちろん100%そんな人間ばかりというわけではないだろうが、僕の周りに友達は少なかったし、同じ科が2クラスしか無かったため、学校内ではなかなか人間関係が拡がらなかった。
中学のときには全校的に顔が広くファンクラブまであったのに比べて、あまりにも大きな違い。
失恋も重なってヘトヘトになった。
気分転換に、前々から気になっていたカッコいいガクランを着てみたくなった。
漫画の主人公みたいに、不良ではないがやんちゃな感じを気取ってみた。。

…で、N浦とK戸。
顔を見ただけで言いそうなことはわかる。
まぁ、でも、それでもしばらくはのらりくらり。

3年のとき、体育の授業で柔道をやっていたときのこと。
出席簿の順に並んで二組ずつが乱取り。
負けた者は下がって、勝った者はそのまま続けるというかたちで、先生が点を付けていた。
僕は2~3人に勝って、次にN浦と当たった。
N浦は僕に勝てるつもりだったようだが、難なく背負い投げで一本取ってやった。
すると連中の仲間のO西というヤツがムキになってかかってきた。
O西は体が大きい。
さすがに苦戦して、寝技で膠着状態になった。
お互いに寝技をよく知らないまま抑え込もうとするものだから、結局分けられて、2人とも下がるかたちになった。
そして下校するとき、
「柔道くらいでいい気になるなよ」
と、またまたデコボココンビ。
(くそったれ。もうええ加減にせぇよ…)
僕の中の我慢のバロメーターは限界に達しつつあった。

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